企業買収とは、ある企業が別の企業の経営権を取得することであり、M&Aの中でも代表的な手法の一つです。
ただし、手続きや交渉には専門的な知識が必要となるため、スキームの選択を誤ると想定外のリスクを抱えることもあります。
両者にとって納得のいく取引を実現するには、仕組みと流れを正しく理解しておくことが重要です。
本記事では、企業買収の基本概念から種類・手続きの流れまで、買う側・売る側それぞれの視点で解説します。
M&Aについて相談するなら、株式会社M&Aミライ・パートナーズが運営する「M&A比較ナビ」を活用してみてください。
買収・売却の両局面に対応した仲介会社を効率的に比較でき、自社の状況に合った提案を受けられます。
初めての企業買収を検討している経営者の方も、まずは情報収集の入口としてご相談ください。
\登録・相談無料!/
企業買収とは他社を買い取り経営権を獲得する取引
企業買収とは、他社の株式や事業の取得などを通じて、その企業の経営権(コントロール力)を獲得する取引を指します。
上場・未上場企業のどちらも取引対象です。
買収価格の算定に反映されるのは、現金や不動産のような目に見える資産だけではありません。
対象企業が培ってきた技術力や顧客基盤などの無形資産も、企業価値として反映されることが特徴です。
なお、買収の対象範囲によって呼び分けられ、会社全体を対象とする場合は「企業買収」、特定の事業部門のみを切り取る場合は「事業買収」と区別されます。
企業買収にかかる費用の種類
企業買収にかかる費用は、大きく以下の3つに分類されます。
それぞれ金額の規模や発生タイミングが異なるため、事前に各費用の性質を把握しておくことが重要です。
以下では、費用項目ごとに内容を解説します。
買収費用
買収費用とは、買い手が売り手に支払う企業の取得対価であり、M&Aにかかる費用の主要なコストです。
支払い方法はスキームによって異なり、一般的な株式譲渡や事業譲渡では「現金」を対価として支払います。
金額は対象企業の収益力や純資産などから算出されますが、その算定には「DCF法(将来の収益性を評価)」や「純資産法(保有資産を評価)」といった複数の算定手法が用いられます。
適正な企業価値を導き出すには専門知識を要するため、M&Aアドバイザー等の支援を受けながら交渉で決定していくのが一般的な流れです。
仲介手数料・報酬
仲介手数料・報酬とは、M&A仲介会社やファイナンシャルアドバイザーなどに支払う費用の総称で、買収費用とは別に以下の費用が発生します。
- 相談料
- 着手金
- 買収対象を調査するデューデリジェンス費用(会計士・弁護士などの専門家費用)
- 成約時の成功報酬
特に成功報酬は、M&A業界で一般的な「レーマン方式」という料金体系が採用されるケースが多く、取引金額の層に応じて一定の料率を乗じて計算されます。
初期費用が無料の仲介会社もありますが、最終的な成功報酬を含めたトータルコストで比較・検討することが重要です。
税金
適用するM&Aスキームによって、税金の種類や計算方法が異なります。
たとえば、株式譲渡の場合、売り手の譲渡所得に対して約20%(所得税・住民税など)が課税されますが、買い手側に消費税はかかりません。
一方、事業譲渡の場合は売り手に法人税等がかかるうえ、買い手側にも引き継ぐ課税資産(設備や在庫など)に対して消費税が発生します。
このように、スキームの選択が税負担に直結するため、単純な買収金額だけでなく、税引き後の手取り額や総支払い額を含めてシミュレーションを行いましょう。
企業買収の主な種類と特徴
企業買収の手法は複数あり、それぞれ手続きの複雑さ・税務上の取り扱い・買収後の権利関係が異なります。
自社の目的や対象企業の状況に合わないスキームを選ぶと、想定外のコストやリスクにつながる可能性もあるため注意が必要です。
代表的な手法は以下の5つです。
以下では、各手法の特徴と適した活用場面を解説します。
株式譲渡
株式譲渡とは、売り手が保有する株式を買い手に譲渡することで、対象企業の経営権を移転するスキームです。
株式譲渡の主な特徴は、株式の売買のみで手続きが完了する点です。
事業譲渡のように「従業員との雇用契約」や「店舗の賃貸借契約」などを一つひとつ結び直す必要がないため、他のスキームと比べてスムーズに進行します。
なお、株式の過半数を取得すれば経営の意思決定権を握ることができ、100%取得した場合は完全な親会社・子会社の関係となります。
ただし、手続きが簡便な反面、対象企業を丸ごと引き継ぐ構造である点には注意が必要です。
目に見える資産だけでなく、借入金などの負債や、将来発生する恐れのある「偶発債務(未払い残業代の請求や、係争中の訴訟など)」もすべて引き継ぐことになります。
買収後にこうした想定外のリスクを背負わないよう、事前に専門家を入れてデューデリジェンスを実施し、財務・法務面の課題を洗い出すことが重要です。
TOB(公開買付け)
TOB(公開買付け)とは、買付期間・買取株数・買付価格をあらかじめ公告したうえで、不特定多数の株主から市場外で株式を買い集める手法です。
一定の条件(市場外で短期間に株式を取得する場合など)に該当すると、金融商品取引法によりTOBの実施が義務付けられます。
そのため、上場企業を対象とした買収では原則としてTOBが適用されます。
通常の株式譲渡(相対取引)とは異なり、TOBは広く株主全体に応募を呼びかける構造です。
したがって、株主に応募を促すべく、買付価格は直近の市場価格に対して20〜50%程度の「プレミアム(上乗せ価格)」を設定するのが一つの目安とされます。
結果として、通常の株式譲渡と比べて買収費用が膨らみやすい点には注意が必要です。
事業譲渡
事業譲渡とは、会社全体ではなく、特定の事業を切り出して売買する手法です。
買い手は引き継ぐ資産・負債を個別に選択できるため、簿外債務などの不要なリスクを切り離したうえで必要な事業だけを取得できます。
株式譲渡のように対象企業を丸ごと引き継ぐ構造とは異なる点が特徴です。
一方で、事業譲渡を進める際には、手続きと税務の2点に注意しましょう。
まず手続き面では、事業に紐づく契約や許認可は自動で買い手に引き継がれません。
買い手は取引先との再契約や「建設業許可」などの取り直しを個別に行う必要があり、時間とコストがかかります。
次に税務面では、売り手は事業の売却益に対して約30%の法人税等が課されるほか、買い手も取得する課税資産に対して10%の消費税を負担します。
買い手と売り手の双方が、リスク回避の利点と、自社に生じる手続き・税務上の負担を総合的に比較してスキームを判断することが重要です。
株式移転
株式移転とは、当事者が新たに会社を設立し、既存会社の株主が保有する全株式をその新設会社に取得させる手法です。
株式移転は買収というよりも、複数企業が経営統合して「〇〇ホールディングス」といった持株会社体制を構築するスキームとして用いられます。
対価として現金ではなく新設会社の株式を交付するため、買い手となる企業は大規模な買収資金を手元に用意せずに経営統合を実現できることがメリットです。
一方で、実行にあたっては、株主構成の変化と設立コストに注意が必要です。
まず株主構成については、株式を対価とする構造上、既存会社の株主がそのまま新設会社の株主となります。
統合比率によっては、経営陣が意思決定に必要な過半数の議決権を維持できなくなる事態が生じることも珍しくありません。
そのため、経営陣は事前に株主間で緻密な合意形成を行う必要があります。
また手続き面では、新たに会社を設立する関係上、当事者は法務局への登記費用を負担するほか、株主総会の決議などで最低でも約2ヶ月程度の準備期間を要します。
そのため、各企業は資金不要のメリットと、統合後に生じる議決権比率の変化や設立にかかる時間・コストを総合的に比較して判断しましょう。
第三者割当増資
第三者割当増資とは、売り手企業が特定の買い手に対して新株を発行する手法です。
買い手がその新株を引き受けることで、対象企業の経営権を取得します。
既存株式を売買する株式譲渡と異なり、買収資金が売り手企業に直接入る点が特徴です。
そのため、調達した資金を設備投資や負債の返済に充て、信用力を向上できる利点があります。
一方で、既存株主には持ち株比率の低下や、買収対価を受け取れない不利益が生じます。
新株発行により全体の株数が増え、相対的に既存株主の議決権や影響力が弱まるためです。
また、1株あたりの価値が下がる「株式の希薄化」による株価下落リスクにも注意が必要です。
既存株主にしわ寄せがいく構造のため、実行前には丁寧な説明と合意形成が欠かせません。
なお、本スキームは対象企業の同意を前提とする「友好的買収」でのみ用いられます。
企業買収によるメリット
企業買収のメリットは、買収側・被買収側の双方に存在し、それぞれ異なる目的に対応しています。
代表的なメリットは以下の4つです。
- 【買い手側】事業領域を素早く拡大できる
- 【買い手側】既存の顧客基盤・ブランド・人材をそのまま獲得できる
- 【売り手側】後継者不在でも事業と雇用を守れる
- 【売り手側】創業者・オーナーが譲渡対価として資産を現金化できる
以下では、各メリットの内容を買収側・被買収側に分けて解説します。
【買い手側】事業領域を素早く拡大できる
買い手企業にとっての主なメリットは、事業拡大にかかる時間を短縮できる点です。
自社単独で新規事業を立ち上げる場合、店舗建設や顧客開拓などに年単位の期間とコストを要します。
しかし買収を行えば、対象企業がすでに持つ熟練の従業員や販売網といった経営資源をそのまま獲得可能です。
そのため買い手企業は、ゼロから投資を行う手間を省いて早期に新市場へ参入できます。
また同業種を買収した場合は、部品仕入れの共通化による調達コストの削減などが見込めます。
さらに、互いの顧客に商品を販売し合う「シナジー(相乗)効果」により、全体の売上拡大も期待できるでしょう。
【買い手側】既存の顧客基盤・ブランド・人材をそのまま獲得できる
買い手企業は買収を通じて、対象企業が築いた顧客基盤や技術をまとめて獲得できます。
自社でゼロからブランドを構築する場合、市場への浸透には年単位の期間とコストを要します。
しかし、買収であれば、すでに取引実績のある顧客網をそのまま自社の収益基盤として引き継ぐことが可能です。
また人材面においても、採用競争を経ずにITエンジニアなどの即戦力を確保できる利点があります。
買い手企業は自社でのシステム開発期間などを短縮できるため、新規参入をスムーズに進められるでしょう。
【売り手側】後継者不在でも事業と雇用を守れる
売り手企業にとっての主なメリットは、事業と従業員の雇用を継続できる点です。
経営者が後継者を見つけられず廃業を選んだ場合、従業員は職を失うことになります。
スキームによって異なりますが、株式譲渡では雇用契約は原則として維持されます。
その結果、経営者は従業員の生活基盤を維持することが可能です。
また、規模の大きな買い手グループに加わることで、労働環境が改善するケースもあります。
たとえば従業員に対し「充実した退職金制度」や「管理職への登用機会」が提供されるためです。
企業買収は、経営者が事業と人を同時に守るための有効な選択肢といえるでしょう。
【売り手側】創業者・オーナーが譲渡対価として資産を現金化できる
企業買収を通じ、売り手企業の創業者らは事業の価値を現金化できます。
特に株式譲渡の手法を用いた場合、経営者はまとまった売却益を獲得可能です。
個人の株式譲渡益にかかる税率は、約20%(申告分離課税)に定められています。
法人の実効税率(約30%)と比べて税負担が軽く、手元に資金を残しやすい仕組みです。
得られた資金は、経営者自身の判断で自由に活用できます。
具体的には、引退後の生活資金や、新たな事業への投資などに充てられるでしょう。
事業を存続させつつ個人の資産も形成できる点は、廃業にはない明確な利点といえます。
企業買収によるデメリット
企業買収にはメリットがある一方、買い手側・売り手側のそれぞれに固有のリスクとデメリットがあります。
代表的なデメリットは以下の4つです。
- 【買い手側】買収価格を過大評価し、のれんの減損が発生する
- 【買い手側】DDで発見できなかった簿外債務・訴訟リスクを引き継ぐ
- 【売り手側】経営方針・企業文化の変化に社内で摩擦が生じる
- 【売り手側】従業員の待遇・雇用条件が変更される
以下では、各デメリットの内容を買い手側・売り手側に分けて解説します。
【買い手側】買収価格を過大評価し、のれんの減損が発生する
買い手企業が買収価格を過大に見積もると、「のれんの減損」という財務上のリスクを抱えます。
のれんとは、買収価格のうち、対象企業の純資産(時価)を上回って支払ったプレミアム部分です。
この金額は、将来の収益力やブランド力への期待値として買い手企業の帳簿に計上され、会計基準に応じて処理されます。
しかし、買収後に想定した利益が出なかった場合、買い手はその価値を見直さなければなりません。
この価値を引き下げる手続きを「減損処理」と呼び、減少分は決算において特別損失として計上されます。
目減りした価値が一括で損失となるため、最終利益を圧迫し、赤字転落を引き起こすケースも考えられます。
株主からの信頼低下にも直結するため、買い手企業は買収価格の妥当性を慎重に検証しましょう。
【買い手側】DDで発見できなかった簿外債務・訴訟リスクを引き継ぐ
買い手企業にとって、貸借対照表に載っていない負債を買収後に抱え込む事態は避けたいところです。
具体的には、未払い残業代や退職給付債務といった簿外債務が挙げられます。
また、現在は負債でなくても将来支払いが生じる偶発債務にも注意しなければなりません。
係争中の訴訟による損害賠償や、税務調査による追徴課税などがこれに該当します。
これらは事前の企業調査(DD)でも表面化しないケースがあり、後から買い手の財務を圧迫します。
対策として、各領域で入念な調査を実施することは大前提といえるでしょう。
加えて、後から債務が判明した際に損害補償を求める「表明保証条項」を契約書に盛り込むことが重要です。
【売り手側】経営方針・企業文化の変化に社内で摩擦が生じる
買い手企業に買収された後、組織運営において文化やルールの違いが表面化するケースは少なくありません。
そもそも企業文化とは、長年かけて形成された価値観や業務慣行です。
そのため、統合直後の現場では意思決定プロセスなどで齟齬が生じやすくなります。
たとえば、迅速な判断を好むベンチャーと、厳格な承認フローを持つ大企業の統合などが典型例です。
このような業務フローの急激な変化は、売り手側従業員の混乱を招きます。
結果として、現場のモチベーション低下や優秀な人材の離職につながる恐れがあるでしょう。
このリスクを防ぐため、当事者は買収後の統合プロセス(PMI)に注力しなければなりません。
両社の経営陣が双方の文化の違いを早期に把握し、現場へ丁寧にすり合わせていくことが求められます。
【売り手側】従業員の待遇・雇用条件が変更される
スキームによって異なりますが、株式譲渡では雇用契約は原則として引き継がれます。
しかし、統合後の評価制度や給与体系が見直され、実質的な処遇が下がるケースは少なくありません。
待遇の悪化は現場の不満を生み、転職市場で価値の高い優秀な人材の離職を引き起こします。
結果として、売り手企業が長年培ってきた技術や顧客関係といった強みが失われてしまうでしょう。
この事態を防ぐため、売り手の経営陣は交渉段階で自社の従業員を守る対策を講じなければなりません。
具体的には、最終契約書の中に「買収後数年間は現在の給与水準を維持する」といった条項を盛り込むケースが一般的です。
企業買収の進め方
企業買収の進め方は、主に以下のとおりです。
企業買収を進めるにあたって、まず「何のために買収するのか」という目的を明確にし、ターゲット像を定めることが重要です。
買収はあくまで経営目標達成の手段であるため、「新市場への参入」「IT人材の確保」など、自社の経営課題と買収目的を紐づけて整理しましょう。
目的が明確になれば、対象企業に求める業種・規模・地域といったターゲット要件も具体化され、その後の候補企業選定や交渉をスムーズに進める土台が整います。
買収目的とターゲット要件が定まったら、次はM&A仲介会社が保有する譲渡企業情報を活用して、候補企業の探索と初期打診に移ります。
社名や所在地を伏せた「ノンネームシート」で候補先を絞り込み、関心のある企業には「企業概要書」の開示を請求して具体的な検討に入りましょう。
候補先が定まったら初期打診を行い、相手企業が関心を示した場合は経営者同士の面談へと進みます。
初期打診で双方の関心が確認できたら、具体的な交渉に入る前に秘密保持契約(NDA)を締結します。
NDAとは、交渉過程で開示される機密情報を契約で定めた目的以外に使用したり、第三者に漏洩したりすることを禁じる契約です。
原則として当事者間で締結され、仲介会社が関与する形で進められることが一般的です。
情報漏洩は交渉破談や企業価値の毀損につながるリスクがあるため、具体的な情報共有を始める前に必ず締結しておくことが重要です。
交渉が一定程度まとまった段階で、買い手企業が売り手企業に意向表明書を提出し、双方の合意内容を基本合意書(MOU)として文書化します。
意向表明書をもとに条件交渉を経て、買収価格や買収スキーム、デューデリジェンスのスケジュールなどを盛り込んだ基本合意書を締結します。
基本合意書は、独占交渉権の条項を除いて法的拘束力を持たせないのが一般的です。
買い手企業が独占交渉権を得ることで、デューデリジェンスなど次のプロセスを安心して進められます。
基本合意書の締結後、買い手企業は対象企業の経営実態を詳細に調査するデューデリジェンス(DD)を実施します。
デューデリジェンスの目的は、買収前に対象企業のリスクと実態を把握し、最終的な買収判断と価格交渉の根拠を固めることです。
各分野には専門的な知識が必要なため、弁護士・公認会計士・税理士などの外部専門家に委託して進めるのが一般的です。
デューデリジェンスの結果、想定外のリスクが発見された場合は買収価格の見直しや条件変更の交渉、場合によっては買収の中止判断につながることもあります。
デューデリジェンスの結果を踏まえ、買収価格や取引条件の最終交渉を行い、合意に至れば最終契約書を締結しましょう。
最終交渉では、基本合意書の内容をベースにしつつ、デューデリジェンスで発見されたリスクに対応するための条件変更や補償条項の追加が行われます。
条件が合意に達したら、取引スキームに応じた最終契約書を締結します。
契約締結時またはクロージング時に権利義務が発生するため、契約内容の細部まで確認したうえで締結しましょう。
最終契約書の締結後、株式・資産・代金の受け渡しを行うクロージングを経て、M&A取引は法的に完了します。
株式譲渡であれば株式と譲渡代金の受け渡し、事業譲渡であれば対象資産の引き渡しと代金の支払いが行われます。
クロージング完了後は株主名簿の書き換えや登記変更といった事務手続きが残るため、漏れなく対応しましょう。
ただし、クロージングはあくまで取引の完了であり、買収の目的であるシナジー効果を実現するにはその後の経営統合(PMI)が重要です。
組織・制度・業務プロセスの統合を計画的に進めることで、買収時に想定した企業価値の向上につなげられます。
まとめ|企業買収は経営の延長線として理解しよう
企業買収とは、株式取得などを通じて経営権を獲得することであり、事業拡大・人材確保・後継者問題の解決など、買い手・売り手それぞれの経営課題に有効な手段です。
スキームには株式譲渡・TOB・事業譲渡・株式移転・第三者割当増資などがあり、目的や対象企業の状況に応じて適切な手法を選ぶ必要があります。
また、買収価格の過大評価や簿外債務の引き継ぎ、PMI段階での組織摩擦といったリスクもあります。
そのため、目的の明確化からデューデリジェンス・経営統合まで、各プロセスを丁寧に進めることが欠かせません。
「M&A比較ナビ」を活用すれば、企業買収の各プロセスに対応した仲介会社を効率的に比較でき、自社の状況に合った提案を受けられます。
初めての買収・売却を検討している方も、まずは無料相談から始めてみてください。
\登録・相談無料!/
企業買収に関するよくある質問
企業買収に関するよくある質問についてまとめました。
- 企業買収される側の従業員はどうなりますか?
-
企業買収によって従業員が即座に解雇されることはなく、労働契約法などにより、合理的な理由のない解雇は制限されています。
株式譲渡の場合は雇用契約がそのまま引き継がれるため、従業員の処遇への影響は比較的小さい傾向があります。
一方、事業譲渡では雇用契約が自動的に承継されないため、従業員との再雇用契約を個別に締結する必要があり、条件が変わるケースも少なくありません。
また、買収スキームにかかわらず、買い手企業の経営方針や企業文化への変化に適応できない場合は、自主的な離職につながる可能性もあります。
買収後の従業員の不安を軽減するには、処遇方針の早期開示と丁寧な説明が重要です。
- 個人が企業を買収することは現実的ですか?
-
個人でも企業を買収することは可能です。
個人が企業を買収する背景には、後継者不在の中小企業・個人事業主がM&Aによる事業継承を選ぶケースが増えていることや、小規模案件を専門に扱う仲介会社の普及があります。
ただし、買収後の経営は買い手個人が担うことになるため、対象企業の事業内容や財務状況を十分に把握したうえで判断する必要があります。
個人によるM&Aは独立・起業の手段の一つとして有効ですが、初めての場合は専門知識を持つ仲介会社のサポートを受けながら進めることが重要です。
「M&A比較ナビ」では個人によるM&Aにも対応した仲介会社を比較でき、まずは無料相談から始められます。
\登録・相談無料!/