会社が赤字になるとどうなる?税金・給与・倒産リスクまで徹底解説

会社が赤字になると、税金・融資・取引先との関係など、経営のあらゆる場面に影響が生じます。

赤字の種類や倒産リスクとの関係を正しく理解すれば、適切な経営判断につながるでしょう。

本記事では、赤字の基本概念から税務上の扱い、脱却方法まで網羅的に解説します。

赤字経営の改善や事業承継・M&Aを検討している場合は、「M&A比較ナビ」のような専門家に相談することで、解決に向けた選択肢を広げられます。

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目次

会社の赤字とは

会社の赤字とは、収益が費用を下回る状態です。

赤字の要因は主に2つです。

貸倒れなど突発的な費用による「一時的な赤字」と、原価高騰や過大な固定費などの構造的な問題による「慢性的な赤字」に分かれます。

なお、会社の赤字が直ちに倒産に直結するとは限りません。

倒産は赤字そのものが原因ではなく、資金が底を突いたときに起きるためです。

しかし、放置すれば資金繰りが悪化するため、早期の原因分析が重要です。

会社の赤字には4種類ある

一口に「赤字」といっても、損益計算書上の区分によって意味と深刻度が異なります。

赤字の種類は主に以下の4つです。

売上総利益の赤字

売上総利益は「売上高 - 売上原価」で算出され、商品そのものが生み出す付加価値を示します。

この段階で赤字になることは、売れば売るほど資金が流出する「逆ざや」の状態を意味します。

この赤字が他よりも深刻とされる理由は、販売管理費を回収する源泉がゼロだからです。

例えば、100円で仕入れた商品を80円で販売している場合、どれだけ販促に注力しても固定費は賄えず、利益を出すのは論理的に不可能です。

主な要因には、原材料高騰の放置や在庫過多による投げ売りが挙げられます。

解決には、損益分岐点を再計算して価格改定を行う必要があります。

あわせて、仕入構造の抜本的な見直しなど、事業の根幹に触れる対策が必要です。

営業損失

営業損失とは、商品販売で得た利益(売上総利益)よりも、人件費や広告宣伝費、家賃などの「販売費および一般管理費」が上回っている状態です。

この段階でのマイナスは、事業を維持するための固定費を賄えていないことを意味します。

例えば、過剰な広告投入による顧客獲得コストの増大や、売上減少によって相対的に重くなる店舗家賃の負担が主な要因です。

放置すれば手元資金が枯渇し、倒産リスクが高まります。

そのため、単なる売上アップだけでなく、変動費率の抑制や固定費の抜本的な見直しにより、利益が出る体質への転換が急務となります。

経常損失

経常損失とは、本業の損益に財務活動などの「営業外損益」を加えた、企業活動全体の結果として生じる赤字です。

本業が黒字でも、多額の借入金に対する「支払利息」や外貨建て取引による「為替差損」などの営業外費用が利益を上回れば、経常損失が生じます。

これは、本業で稼いだ利益が財務的な負担によって消失している状態です。

この状態が続くと、金融機関からの信用力が低下し、追加融資が困難になる恐れがあります。

そのため、低収益な資産の売却による借入金の返済や、金利負担を抑える資本構成への再構築など、資金繰りの根本的な改善が求められます。

当期純損失

当期純損失とは、特別損益や法人税等を含む全費用を差し引いた、最終的な赤字状態です。

この損失が本業の不振(営業赤字)によるものか、一時的な要因によるものかで深刻度は異なります。

例えば「不採算店舗の撤退に伴う減損損失」や「災害による資産の除却」といった一過性の特別損失であれば、翌期以降の回復は見込めるでしょう。

しかし、損失は純資産を減少させるため、継続すれば自己資本比率が低下し、銀行融資等の資金調達に支障をきたす恐れがあります。

まずは損失の性質を切り分け、構造的な問題であれば不採算部門の整理やコスト構造の抜本的改革に着手することが重要です。

会社が赤字になっても倒産しない理由

赤字になっても会社が倒産しない理由は、赤字と倒産の法的定義の違いにあります。

倒産の引き金となるのは「支払い不能」や「債務超過」であり、赤字はその直接的な原因にはなりません。

赤字になっても倒産しない主な理由は、以下のとおりです。

それぞれ赤字が経営に与える影響や対処の手段が異なるため、以下で詳しく解説します。

赤字が倒産の法的基準に該当しないため

赤字でも直ちに倒産しないのは、法的な倒産基準が利益の有無ではなく、債務を返済できない「支払不能」の状態を指すからです。

損益計算書上の赤字は、必ずしも現金の減少と一致しません。

例えば、数年前に購入した設備の「減価償却費」を計上して会計上の赤字が出ても、実際の現金支出は購入時に済んでいるため、手元資金は減りません。

このように、帳簿上の損失が大きくても、給与や取引先への支払、借入金の返済に充てる現金が確保できていれば、事業継続は可能です。

倒産の真の原因は、赤字そのものではなく、支払期日に現金が底を突く「資金ショート」です。

そのため、損益の推移だけでなく、現金の動きを可視化するキャッシュフロー管理が経営の生命線となります。

手元資金や内部留保で損失をカバーできるため

赤字が出ても倒産しないのは、過去の利益の蓄積である内部留保や手元の現預金がクッションの役割を果たすからです。

内部留保は、不測の事態に備えた「企業の貯金」に相当します。

一時的な要因で赤字が出ても、手元に十分な現預金が残っていれば、即座に支払不能に陥ることはありません。

この余力が、事業転換や設備投資の失敗といった損失を吸収し、経営を立て直すための時間を稼いでくれます。

ただし、内部留保が帳簿上あっても、それが在庫や設備に姿を変えていて現金が乏しい場合は注意が必要です。

赤字の際は、損益の数字だけでなく「あと数ヶ月赤字が続いても耐えられる現預金があるか」という支払能力の視点が求められます。

借入・資金調達が容易で資金繰りを安定させられるため

赤字でも経営を継続できるのは、金融機関や外部からの資金調達により、キャッシュの不足を補完できるからです。

銀行融資では、現状の赤字よりも「返済能力」が重要です。

例えば、一時的な赤字であっても、減価償却費の範囲内で借入元本を返済できる「キャッシュフロー償還能力」が認められれば、継続的な支援を受けられる可能性があります。

また、日本政策金融公庫などの公的融資や信用保証制度を活用すれば、民間の直接融資が厳しい局面でも資金を確保できるでしょう。

一方、借入が困難な場合は、ファクタリングなどの手段も検討されます。

これは自社の信用力ではなく、取引先の支払い能力を重視して売掛金を現金化する仕組みのため、赤字決算でも迅速な調達が期待できます。

ただし、金融庁から「ファクタリングの利用に関する注意喚起」が出ているため、慎重に検討してください。

重要なのは、調達した資金を単なる維持費に費やすのではなく、収益改善への投資に充てるという出口戦略の策定です。

債務超過になっても即座に解消・存続できるため

債務超過は「負債が資産を上回る」異常事態ながら、即座に倒産を意味するわけではありません。

倒産の直接原因は、純資産のマイナスそのものではなく、支払資金の枯渇にあるからです。

存続できる論理的根拠の一つとして、資産の実態が挙げられます。

例えば、帳簿上は債務超過でも、所有不動産に多額の含み益がある場合、実質的な純資産はプラスと判断されるため、銀行が支援を継続するケースも少なくありません。

また、流動比率が100%を超えていれば、短期的な支払い能力があると判断されやすく、当面の資金繰りは維持しやすいといえます。

ただし、新規融資のハードルは高くなります。

既存借入の返済猶予を要請しつつ、本業のキャッシュフローで負債を圧縮する抜本的な再建計画の策定が急務といえるでしょう。

統計上、赤字企業の大半が存続しているため

令和4年度の国税庁の調査によると、日本企業の61.1%が赤字という結果が報告されていますが、年間の倒産件数は数千件規模にとどまります

この乖離は、赤字が直ちに資金枯渇を意味しない証左といえるでしょう。

帝国データバンク等の分析では、休廃業する企業の約半数が黒字である年もあり、倒産の主因は「損益の赤字」よりも「現金の不足」にあることがわかります。

存続している赤字企業の中には、役員報酬の調整や戦略的な設備投資による「計算上の赤字」もあり、これらは現金の流出を伴わないため経営を圧迫しません。

したがって、赤字の有無に一喜一憂するのではなく、現預金の月商比や借入余力といった「生存を支える指標」を注視し、資金繰りの持続性を冷静に判断する姿勢が求められます。

赤字経営のメリット

赤字経営は避けるべき状態と捉えられがちですが、税務上のメリットを把握しておくことで、資金繰りや納税負担の軽減に活用できる場合があります。

主なメリットは以下の3点です。

それぞれの内容を以下で詳しく解説します。

その事業年度の法人税・関連税がほぼゼロになる

赤字決算となった場合、所得に対して課される法人税の負担は基本的に発生しません。

これは、法人税額が「課税所得 × 税率」で計算されるため、所得がゼロ以下であれば算出の基礎を欠くからです。

具体的には、法人税や法人事業税は課税されません(ただし法人住民税の均等割は除く)。

例えば、利益を見込んでいた企業が不測の損失で赤字に転落した際、本来支払うべき数百万円単位の税負担が消滅し、その分の現金を社内に留保できる点がメリットです。

ただし、資本金等の規模に応じた「法人住民税の均等割」は、赤字でも最低7万円程度の納税が義務付けられます。

消費税等の間接税も免除されないため、納税資金についても、あらかじめ準備しておきましょう。

欠損金を最大10年間繰り越して、将来の黒字時の法人税を軽減できる

赤字が発生した際、その損失を最大10年間繰り越して将来の黒字と相殺できる制度があります。

これにより、回復期の法人税負担を軽減し、手元資金の回復を早める作用が期待できます。

メリットは、将来の納税額を直接的に圧縮できる点です。

例えば、前期に1,000万円の赤字を出し、今期に1,500万円の黒字を計上した場合、過去の赤字と相殺して課税対象を500万円まで抑えられます。

実効税率を約30%と仮定すると、本来は約450万円かかる税金が約150万円となり、300万円もの現金を社内に留保できる計算です。

ただし、この適用を受けるには「青色申告」を継続していることが必須条件となります。

一度でも申告を怠るとこの権利を失う恐れがあるため、赤字の年こそ正確な確定申告を行う姿勢が求められます。

前期に支払った法人税を還付してもらえる

赤字が生じた際、前期に納めた法人税を直接払い戻してもらえるのが「繰戻し還付制度」です。

将来の税負担を抑える「繰越控除」とは異なり、手元の現預金を即座に増やす作用があるため、資金繰りの改善に直結します。

還付額は「前期の法人税額 ×(当期の欠損金 ÷ 前期の所得)」で計算されます。

例えば、前期所得3,000万円で900万円を納税し、当期に2,000万円の赤字が出た場合、約600万円の現金が還付される計算です。

確定申告後、数ヶ月以内に入金されるこの資金は、再建に向けた貴重な資金源となるでしょう。

ただし、還付請求を行うと税務当局による帳簿の精査を招きやすい点には注意が必要です。

適用には青色申告の継続に加え、期限内の申告が絶対条件となります。

資金確保に向けて、申告内容の整合性を税理士と入念に確認する姿勢が必要です。

赤字経営のデメリット

赤字経営には税務上のメリットがある一方、経営全般にわたる深刻なデメリットも伴います。

特に資金調達や信用面への影響は連鎖的に広がりやすく、放置すれば経営の存続に関わるリスクへと発展します。

赤字経営の主なデメリットは以下のとおりです。

それぞれのデメリットは独立して発生するのではなく、相互に影響し合いながら経営を圧迫する点に注意が必要です。

銀行からの新規融資が難しくなり、資金調達が厳しくなる

赤字決算の継続は、銀行内部での信用格付けを直撃し、新規融資の門戸を狭める主因となります。

銀行は将来の利益を返済原資と見なすため、赤字は債務償還能力の欠如を示す深刻なサインと受け取られるからです。

特に赤字が複数期続く場合、格付けが低下する可能性があります。

こうなると、銀行側は貸倒引当金の積み増しを迫られるため、融資条件として金利の引き上げや追加担保を要求せざるを得ません。

審査期間が1〜2ヶ月に及ぶのも、赤字の背景が「一時的」か「構造的」かを判別する精緻な実態調査が必要になるためです。

資金調達の選択肢を失わないためには、数字の悪化を隠さず、実効性の高い「経営改善計画書」を早期に提示し、再建の意思を論理的に証明し続ける姿勢が必要でしょう。

取引先・仕入先からの信用が低下し、事業継続が危うくなる

赤字の継続は、外部の調査機関を通じて取引先に伝わり、企業間の信頼を根底から揺るがす要因です。

代金回収に不安を抱いた仕入先は、リスク回避のために支払いサイトの短縮を要求してきます。

例えば、3ヶ月後払いの条件が現金先払いに変更された場合、一気に数ヶ月分の運転資金が不足し、資金繰りは瞬時に破綻しかねません。

また、受注側も倒産による保守・修理の停止を懸念し、発注先を競合他社へ切り替える動きを強めるでしょう。

一度失った取引チャネルの再構築には、多大なコストと年月を要します。

こうした信用の毀損を防ぐには、単なる開示に留まらず、仕入先等に対して「具体的で実現可能なコスト削減策」や「支援決定済みの融資証明」を提示し、論理的に不安を払拭する姿勢が不可欠です。

債務超過に陥り、倒産リスクが急激に高まる

赤字の累積によって純資産が底を突く「債務超過」は、企業の延命を支える外部調達を困難にする致命的な転換点となります。

返済原資がないと見なされれば、追加融資による止血ができず、わずかな支払遅延が即、資金ショートに直結しかねません。

一度この負の連鎖に入ると、投資抑制による競争力低下と赤字拡大が加速する一方です。

純資産がマイナスに転じる前段階で、不採算部門の切り出しや資産売却といった、抜本的な「資産構成の是正」に着手する勇気が求められます。

人材確保・採用が不利になり、経営体力の低下を招く

赤字経営の継続は、単なる資金難に留まらず、企業の持続性を支える人の基盤を根底から揺るがします。

現代の求職者は企業の決算情報を容易に取得できるため、赤字は将来性の欠如と直結して判断されるからです。

2023年度の帝国データバンクの調査によれば、人手不足を理由とした倒産は過去最多を更新し続けています。

赤字企業では、既存社員が賞与カットや給与遅延を警戒して離職を選びやすくなります。

その結果、残された少数の中核社員に業務が集中し、さらなる離職を招くという負の連鎖が止まりません。

採用コストを投じても内定辞退が続出すれば、経営体力の消耗は早まるばかりです。

財務の立て直しと並行し、経営情報の透明性を高めてビジョンを共有するなど、組織の「心理的安全面」を担保する施策が、人材流出を防ぐ防波堤となるでしょう。

内部留保が減少し、再投資や事業継続の原資が枯渇する

赤字の継続は、過去の利益の蓄積である内部留保を直接削り取り、将来の成長に向けた軍資金を奪います。

内部留保は単なる貯金ではなく、不況下でも攻めの姿勢を維持するための経営の防波堤だからです。

この原資が底を突くと、「老朽化した生産ラインの刷新」や「IT化による省力化投資」などが凍結されます。

結果として、最新設備を導入する競合他社に生産性で引き離され、修繕費等の突発的な支出にも耐えられない脆弱な体質へ変貌しかねません。

一度投資のサイクルが止まれば、売上回復の道はさらに遠のくでしょう。

内部留保が枯渇する前に、不採算事業の撤退や資産売却を断行し、再投資に回せる「生きた現金」を確保する戦略的判断が不可欠といえます。

赤字経営から抜け出す方法

赤字経営から抜け出すには、資金繰りの安定と本業の収益改善を並行して進めることが重要です。

主な対応策は以下の4つです。

それぞれの具体的な方法を以下で解説します。

資金繰り表を作成・徹底管理し、キャッシュフローを安定させる

赤字経営において重要なのは、損益上の数字ではなく手元の現金の動きを完全に掌握することです。

帳簿上で利益があっても、入金より先に支払いが重なれば、資金ショートという致命的な結果を招くからです。

実務では、直近の実績に基づき12ヶ月先までの資金繰り表を作成し、現金の推移を予測します。

特に手元現預金が一定水準を下回ると、突発的な支出に対応できず経営が立ち行かなくなる恐れがあります。

このデッドラインを可視化すると、資産の売却や支払サイトの交渉といった緊急対策の要否を論理的に判断できるようになるでしょう。

正確な資金繰り予定表は、金融機関に対して「自社の資金需要を把握している」という信頼の証にもなり得ます。

どんぶり勘定を脱し、週単位で現金を追う管理体制の構築こそが、再建の絶対条件です。

経営改善計画を策定し、実行する

赤字からの脱却には、現状分析と具体的な数値目標を明文化した経営改善計画の策定が必要です。

本計画は単なる社内目標ではなく、銀行が返済猶予などの支援を継続するための「客観的な根拠」として機能します。

中小企業庁の指針では、概ね3年以内の黒字化、5年以内の債務超過解消が、銀行の支援を受け続けるための重要な指標とされています。

例えば、不採算部門の廃止や人件費の見直しといった痛みを伴うアクションプランを盛り込み、実効性の高い道筋を示さなければなりません。

自力での策定が困難な場合は、専門家への費用が最大3分の2補助される「経営改善計画策定支援事業」の活用が有効でしょう。

第三者の客観的な視点が入ることで、計画の信頼性が高まり、メイン銀行との円滑な合意形成の強力な武器となるはずです。

粗利を改善し、本業の収益力を高める

赤字脱却の最短ルートは、売上規模の拡大ではなく、1件あたりの粗利を積み上げることです。

粗利率が低いまま販売を強化しても、比例して変動費が増大し、固定費を賄えない「ジリ貧」の状態を招くからです。

具体的な改善には、まず商品別の収益性を可視化し、損益分岐点を下回る不採算取引を特定しなければなりません。

例えば、仕入ルートの集約による原価低減や、付加価値に見合った適正価格への改定が有効でしょう。

わずか数パーセントの粗利率改善であっても、その全額が営業利益へ直結するため、キャッシュフローの改善に寄与します。

現場には「売上目標」だけでなく「粗利額」を指標として共有すべきです。

管理会計の仕組みを整え、社員一人ひとりが「利益の残る売り方」を追求する組織文化の構築こそ、再建の土台といえます。

公的支援・専門家を積極的に活用する

赤字脱却に向けた自力再生が限界を迎える前に、公的支援や専門家の知見を導入する決断が必要です。

ただし、債務超過が深刻化し、自力での反転が困難な局面では、M&Aによる事業承継も有力な回避策となります。

赤字企業であっても、特有の技術や顧客基盤に価値を見出す買い手がいれば、廃業を避けて雇用を維持できる可能性は低くありません。

こうした出口戦略を検討する際は、赤字案件の実績が豊富な仲介会社を比較し、自社の「隠れた資産」を正当に評価させることが肝要です。

M&A比較ナビ」のような専門プラットフォームを活用して多角的な助言を得ると、状況整理や選択肢の検討に役立つ場合があります。

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まとめ|会社の赤字は「状況」ではなく「シグナル」として読もう

会社の赤字とは、収益が費用を下回り損失が計上された状態です。

法人税負担の軽減や欠損金の繰越といった税務上のメリットがある一方、融資・信用・人材・資金繰りなど経営全般に深刻な影響を及ぼします。

赤字そのものが即座に倒産につながるわけではありませんが、慢性的な赤字は債務超過や資金枯渇のリスクを高め、経営の持続性を損ないます。

赤字を一時的な状況として放置するのではなく、資金繰り管理や経営改善計画の策定、粗利の見直しといった具体的な対策を早期に講じることが重要です。

赤字経営の改善やM&A・事業承継を検討している場合は、専門家への相談が解決の糸口になります。

M&A比較ナビ」を活用すれば、財務状況を踏まえた上で自社に合ったM&A仲介会社を効率的に比較でき、状況に応じた具体的な提案を受けられます。

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会社の赤字に関するよくある質問

以下では、会社の赤字に関するよくある質問についてまとめました。

赤字でも配当は出せる?

今期が赤字であっても、過去の利益の蓄積である「利益剰余金」が十分に残存していれば、法律上の配当は可能です。

会社法において、配当原資は単年度の利益ではなく、累積の剰余金を基準と定めているからです。

ただし、実務上は「純資産が300万円を下回らないこと」や「分配可能額の範囲内」という厳格な制約が課されます。

例えば、帳簿上はプラスでも、現預金が乏しい中で無理に配当を行えば、運転資金を損ない、事業継続を危うくしかねません。

また、赤字での配当強行は、金融機関から「資産の社外流出」と見なされ、融資格付けの低下を招く恐れもあります。

違法な配当は取締役に重い連帯責任を負わせるだけでなく、対外的な信用を根底から破壊する行為といえます。

実施を検討する際は、税理士による精緻な分配可能額の算定に加え、将来の資金繰り計画との整合性を冷静に見極める姿勢が必要でしょう。

赤字の会社を相続・承継するとどうなる?

赤字会社を相続・承継する場合、後継者が会社の債務を個人として引き継ぐわけではありません。

株式会社であれば後継者は株式を相続するだけで、会社債務は法人格の範囲内にとどまります。

税務面では、赤字会社の株式評価額は低く、相続税・贈与税の負担が軽くなる場合があります。

繰越欠損金を引き継げるため、承継後に黒字化すれば将来の法人税を軽減できる点もメリットです。

一方、先代経営者が個人保証していた場合、後継者が新たに保証を求められるケースが多い点には注意が必要です。

負債が過大な場合は、相続発生を知って3ヶ月以内に相続放棄または限定承認の手続きを検討することになります。

赤字会社の承継を検討している場合、第三者へのM&Aという選択肢も併せて比較する価値があります。

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